リスト¶
リスト(list)は抽象的なデータ構造の概念であり、要素の順序付き集合を表す。要素のアクセス、更新、追加、削除、走査などの操作をサポートし、利用者は容量制限の問題を考慮する必要がない。リストは連結リストまたは配列に基づいて実装できる。
- 連結リストは本質的にリストと見なすことができ、要素の追加・削除・参照・更新をサポートし、柔軟に動的拡張できる。
- 配列も要素の追加・削除・参照・更新をサポートするが、長さが不変であるため、長さ制限のあるリストとしか見なせない。
配列でリストを実装する場合、長さが不変である性質によってリストの実用性が低下する。これは、通常は事前にどれだけのデータを格納する必要があるかを決められず、適切なリスト長を選びにくいためである。長さが小さすぎると利用要件を満たせない可能性が高く、大きすぎるとメモリ空間の浪費を招く。
この問題を解決するために、動的配列(dynamic array)を用いてリストを実装できる。これは配列の各種利点を引き継ぎつつ、プログラム実行中に動的な拡張を行える。
実際には、多くのプログラミング言語の標準ライブラリが提供するリストは動的配列に基づいて実装されている。たとえば、Python の list 、Java の ArrayList 、C++ の vector 、C# の List などである。以降の議論では、「リスト」と「動的配列」を同じ概念として扱う。
リストの基本操作¶
リストの初期化¶
通常は「初期値なし」と「初期値あり」の 2 つの初期化方法を用いる。
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要素へのアクセス¶
リストの本質は配列であるため、要素へのアクセスと更新は \(O(1)\) 時間で行え、効率が高い。
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要素の挿入と削除¶
配列と比べて、リストでは要素を自由に追加・削除できる。リスト末尾への要素追加の時間計算量は \(O(1)\) だが、要素の挿入と削除の効率は依然として配列と同じで、時間計算量は \(O(n)\) である。
/* リストをクリア */
nums = nil
/* 末尾に要素を追加 */
nums = append(nums, 1)
nums = append(nums, 3)
nums = append(nums, 2)
nums = append(nums, 5)
nums = append(nums, 4)
/* 途中に要素を挿入 */
nums = append(nums[:3], append([]int{6}, nums[3:]...)...) // インデックス 3 に数値 6 を挿入
/* 要素を削除 */
nums = append(nums[:3], nums[4:]...) // インデックス 3 の要素を削除
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リストの走査¶
配列と同様に、リストもインデックスに基づいて走査することも、各要素を直接走査することもできる。
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リストの連結¶
新しいリスト nums1 が与えられたとき、それを元のリストの末尾に連結できる。
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リストをソート¶
リストのソートが完了すると、配列系アルゴリズム問題でよく問われる「二分探索」や「両ポインタ」アルゴリズムを使えるようになる。
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リストの実装¶
多くのプログラミング言語にはリストが組み込まれており、たとえば Java、C++、Python などがある。それらの実装は比較的複雑で、初期容量や拡張倍率など各種パラメータの設定もよく考えられている。興味があればソースコードを参照して学べる。
リストの動作原理への理解を深めるため、ここでは簡易版のリストを実装し、以下の 3 つの設計ポイントを含める。
- 初期容量:妥当な配列の初期容量を選ぶ。この例では 10 を初期容量として選ぶ。
- 要素数の記録:
sizeという変数を宣言して、現在のリスト要素数を記録し、要素の挿入と削除に応じてリアルタイムに更新する。この変数により、リスト末尾の位置を特定し、拡張が必要かどうかを判断できる。 - 拡張機構:要素を挿入する時点でリスト容量がいっぱいなら、拡張が必要になる。まず拡張倍率に応じてより大きな配列を作成し、次に現在の配列の全要素を順に新しい配列へ移す。この例では、配列を毎回以前の 2 倍に拡張する。